フリッシェグラン通信

これから冬に向けての悩み、手荒れのケア

女性の多くが経験している手あれ。痒み、カサカサ、熱感、痛みは、これから冬に向かって
手仕事の多い方には辛い時期になります。食器洗い乾燥機がお家にない限りは冷たい水や
お湯を使っての食器洗いは、手にかなりの負担を掛けることになります。
手あれは医療用語では進行性指掌角皮症ともいい、女性、特に主婦、美容師、銀行員、
飲食店員などに多い症状で、水仕事、紙を扱う仕事などによって、くり返し指先に刺激が
加わることが原因と考えられます。主として利き手の親指、人さし指から発症し、皮膚が
乾燥して剥がれ落ちたり(落屑)、硬くなって(角化)ひび割れたり、指紋がなくなったり
します。ひどくなると手のひら全体に広がります。アトピー性皮膚炎の既往が有る人に多く、
冬にひどくなることが多い病気です。
 
■手あれの原因
手、指では皮脂腺が少ないため、皮脂膜も薄くなっています。その代わり角質層が厚く
なっていて、保護する役目を果たしています。その角質層も、石けんや洗剤などを使って
頻繁に水仕事をしたり、指先をよく使ったりしたあとに放っておくと、水分が失われ乾燥
しやすくなります。そこへ、さらにたわしやスポンジなどによる摩擦刺激も加わると、
厚い角質層は弾力性を失い、ひび割れてしまいます。
 
■手あれの対処法
①洗い物の時は必ず手袋!!
炊事や洗濯の時は手袋を着用しましょう。ゴムやビニールの手袋はそれらでさらにかぶれる
事があるので、まず木綿の手袋をしてそれからゴムやビニールの手袋という風に重ねてみて
下さい。なかなか面倒なのですが、洗い物はまとめてやるなどと工夫してみて下さい。
 
②必要以上に手を洗わない!!
石けんで神経質に何度も手を洗うのも悪化の原因になります。「薬用」という言葉につられ、
ポンプに入った薬用石鹸をお使いの方がとても多いと思います。薬用石鹸は洗浄力が強いため
手あれを進めることに。手を洗うのなら、マイルドな固形石鹸をお勧めします。
 
③水を触った後は必ず保湿を
皮膚がまだ水分で潤っているうちに保湿しましょう。保湿剤はそれぞれ合うものを探しましょう。
手あれは油断するとすぐ再発します。調子の良い時も保湿剤やハンドクリームなどで予防しましょう。
 
④寝る時は綿手袋をしよう
保湿剤を塗って、綿手袋をして寝るとかなり良くなります。夜中目が覚めたらまた塗り、
手袋をしましょう。
 
⑤痒みが酷い場合は皮膚科を受診する
皮膚科を受診するのも良いかもしれません。お医者様の指示のもと、外用剤を正しく使いましょう。
病院では症状によって湿疹を抑える薬や皮膚にうるおいを与える保湿剤を使い分けします。
どのような時にどのような部位にどの薬を塗るのかをお医者様に良く聞いて下さい。
 
◆家庭で出来るハンドケア ◆
 
ご家庭で出来る簡単で効果的な手あれのケアの紹介です。
<準備するもの>
 いらなくなったスクラブ洗顔剤
 使わない保湿美容液や保湿パックなど
 
<方法>
①まず最初に手をお湯につけて暖めます。皮膚が柔らかくなってきたら、いらなくなった
スクラブ洗顔剤をまんべんなく手にすりこみ軽くマッサージをします。手あれでささくれ
立った手は古い角質がいつまでも残っているせいで起こるので、しっかりスクラブで
取り除いてあげましょう。
 
②角質のとれた滑らかな手に、使わなくなった顔用の美容液やパックで潤いを補給してあげます。
いずれも保湿力の高いものを使用するとよいでしょう。数分パックして洗い流して完了です。
 
◆エステサロンでお勧めするハンドケア◆
 
ハンドパラフィンパック 20分 ¥3,500
 
1.ホットタオルで温めた後、ゴマージュ剤で古くなった角質をやさしく取り除きます。
2.保湿効果の高い美容液を全体に塗布します。
3.パラフィンを溶かした槽に手を15秒ほど浸して引き出します。
4.パラフィンが固まったら、再度、浸します。
5.2を何度か繰り返して、パラフィンの厚い皮膜を作ります。
6.ポリ袋をかぶせ、さらに、ミット(保温用手袋)、タオルで15分保温します。
7.パラフィンは手袋を脱ぐように簡単にはがすことができます。
 
パラフィンとはロウのことです。基本的には、ロウソク(キャンドル)に使われる物と同じで、
常温で固形です。ただし、普通のロウとは違い、より低い温度(55℃)で溶けます。熱伝導率が
高く火傷しにくいのが特徴です。また熱容量が大きく、冷めにくく、深部まで熱が伝わります。
エステサロンで期待される効果は、
1.リラックスする。(ヒーリング効果)テクノストレスの解消に
2.発汗が促され手足がしっとりする。(保湿)
 
海外の病院などでは、温熱療法として治療目的でも行われています。